四字熟語辞典

悪木盗泉

読み方

あくぼく とうせん

意味

どれほど苦しくても、悪や不正に関わるものには近づかないこと。暑くても「悪木」の陰で休まず、渇いても名の悪い「盗泉」の水を飲まないという意から、志や節操を守り、少しでも不名誉なものを避ける態度をいう。

由来

中国の故事に由来する語。「盗泉」は孔子がその名を嫌って渇いても飲まなかった泉の故事で、『尸子』など戦国時代頃(紀元前4〜3世紀頃)の文献に見える。「悪木」と合わせた表現は、西晋の詩人・陸機(261〜303)の詩「猛虎行」の「渇しても盗泉の水を飲まず、熱しても悪木の陰に息わず」に基づくとされる。四字熟語として定着した時期は不詳。

備考

日常会話ではまれで、文章語・教養語として使われる。単に「悪を嫌う」だけでなく、名や評判まで潔癖に避ける強い節操を表す。

例文

  • 彼は悪木盗泉の信念を貫き、利益が出ると分かっていても不正な取引には応じなかった。
  • 生活が苦しくても、悪木盗泉の心で怪しい儲け話には手を出さないつもりだ。
  • 政治家には、悪木盗泉といえるほどの清廉さと節操が求められる。
  • 友人から試験問題の流出データを見せると言われたが、彼女は悪木盗泉としてきっぱり断った。
  • 会社の業績が悪化しても、悪木盗泉を忘れず、法に触れるような営業は避けるべきだ。

類義語

対義語